ここでしか見れない【実話】私が体験した洒落にならない怖い話

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夜は見ないことをオススメします

これは金縛りに遭いながら、それでも16時間寝続けた神経が図太い女が見た、人生最強の怖い夢です。観覧には注意が必要です。これを見ている間は、絶対に後ろを振り向かないようにして下さい。あなたに影響がないことを祈っています。

悲しき女たちの住み処①

図書館

私は夢のなかで、いつも通っている図書館にいました。いつもより若干、館内が広くなったような気がして、どこかで誰かが見ているような、なんだか妙な気配がすると思いましたが、気のせいだろうと、あまり気にとめませんでした。いつも通り、癒しを求めて絵本コーナーへ行くと、棚の上に絵本が無造作に置かれてあって、「うわ、ごちゃごちゃ」と思った私は、絵本を棚に戻し始めました。すると、ある1冊の本に目がとまりました。なんのへんてつもない、ごく普通の絵本なのに、なぜか強く惹かれるものがあって、本の整理をやめて、その本を読み始めました。本の内容はだいたいこうです。
転校してきた女の子には、他人を惹きつける魅力がありました。それが不思議な力にあることを知ったクラスメイトたちは、その力をおそれて転校生をいじめてしまいます。女の子はその力を捨ててみんなと仲良くなろうとしましたが、その力を授けた神様の怒りを買い、女の子の命を奪ってしまいました。クラスメイトたちはなにも知らず、女の子は誰からも悲しんでもらえませんでした」というお話でした。
後味が悪い話に複雑な気持ちになった私は、絵本を本棚へ戻し、移動しようとしました。すぐ後ろに女の子がいるのも気がつかずに。
「ゴメンね、大丈夫?」
長い黒髪の女の子は黙って私を見上げるだけで動きませんでした。私はゴメンね~、と言いながら立ち去ろうとしました。物静かな子だったな~と思いながらエッセイ本の棚まで来て、ふと、気づいたのです。
あれ?あの子、絵本の女の子とそっくりだ
その瞬間、背筋に冷たいものが走りました。振り返ると、さっきの女の子が触れるか触れないかの間近に、にっこり笑ってこちらを見上げていました。
「わぁ!!」
私は本棚に体を打ち付け、何冊かの本を床にばらまいてしまいました。慌てて拾い上げると、その本はなぜか全て、あの絵本だったのです…。

悲しき女たちの住み処②


私は恐ろしくなって、とにかく早くここから出ようと決意しました。出口に通じている通路を足早に移動しましたが、なぜかいつまで経っても、本棚の森から抜けられません。女の子は走ってる様子もないのに、私の行く先に立っています。「どうして、こわい!!」そればかりが頭によぎります。視界の隅で黒く光るものが見えたのでそちらを見ると、あの絵本でした。本棚の至るところにそれがあって、女の子は、その絵本から絵本へ移動できるようでした。
逃げられない…捕まっちゃう…!
私は恐怖ですくみあがってしまいました。
「あなた、どうしたの?」
気づくと、私はいつもの図書館にいました。よどんだあの雰囲気もなく、昼間で光の差し込んだ館内。私は床にしゃがみこんでいました。真っ青な顔をしていたのでしょう、50代くらいの中年女性が背中をさすってくれながらこう言いました。
「あなた、とんでもないものに好かれたわね」
私は驚きました。この女性は、今起きたことをまるで全て知っているかのように話始めたのです。女性は私の背中に手をあてたまま、なにやら唱え始めました。背中が温かくなるにつれ、不安も恐怖も薄れていきました。ですがふと、彼女が唱えるのをやめて、おびえ出したのです。
「ごめんなさい…気分が悪いわ。とても私の手に負えるものじゃない…」
女性が真っ青な顔で今にも吐きそうな様子で口に手を当てました。私は呆然として、しばらくの間ぼんやりと、女性を見つめていました。女性を見ていて、気づいたことがありました。彼女は見はしないのですが、やたらと左の方を気にしています。私はなんとなく嫌な気配を感じて、見たくなくても、確かめなくてはならないと思ったのです。黒いもやがかかったような、不穏な気配がする、あの真っ黒なカーテンのなかを。
気をつけて。そこにいるから
弱々しくかすれた声で女性がそう言ったので、覚悟を決めました。おそるおそる近づき、そのカーテンを勢いよく開けました。

悲しき女たちの住み処③


気がつくと、私は布団に横たわり、しみだらけの天井を見ていました。障子で仕切られた薄暗い和室の一室には先客がいました。すぐ横に誰かがうつ伏せになっていました。恐怖で体がこわばっていながら、ゆっくりそちらを見ると、それは昔付き合っていた恋人でした。彼は眠っている様子で、揺すっても起きません。でも、こんな得体の知れない場所でよく知っている人間に会えるのはとても心強く、私は彼にしがみつきました。ここはひどく寒くて不気味で、図書館とは比べ物にならないくらい女の子の気配がはっきりしているからです。姿は見えませんが、すぐ近くで女の子がこちらを見ているように思えて仕方ありませんでした。私は今度は彼を抱き寄せました。すると、今まで感じたことがない感触がして、起き上がって見てみました。彼の左半身が、ありませんでした。そして、もうひとつ、知りたくなかったことに気づいてしまったのです。彼のかけ布団が不自然に盛り上がっていました。彼に覆い被さっているものが、やがて小刻みに動き出し、顔を出したのでした。

悲しき女たちの住み処④


女性でした。20代後半くらいのその女性は、全身、火傷で皮膚がただれていました。彼にしがみつき、剥き出しの目から涙を流していました。私はそれを見て、なんとなく理解しました。彼女は彼に死ぬほど想いを寄せていた。かつての私のように。だけど酷い振られ方をして恨んでいるのだろう。私は自分を慰めるように彼女の髪を撫でました。それでも彼女の涙は止まりませんでしたが、少しだけ、表情が和らいだ気がしました。
「あなたのこと、知ってるわ」
彼女がそう切り出した瞬間、あの絵本の女の子が部屋に現れました。女の子は恐ろしい形相で彼女を睨むと、彼女はまた小刻みに震え出し、彼と同化して動かなくなりました。女の子は一瞬で私の目の前まで移動し、私の顔に両手をあてました。
「あなたは…私と同じ」
あなたはこれからここでずっと、私と暮らすの
いつの間にか、いじめられていた頃の小学生と中学生時代の自分に囲まれていました。
「ここが、あなたの居場所なの」
女の子の両手から、鋭い痛みが伝わってきて、まるで毒が回るように、皮膚が黒ずんで行くのがわかりました。息ができなくなり、やがてまた、視界が暗くなっていきました。これが終わりなんだと感じながら体が岩のように固まりました…。早朝にメールが来て、金縛りが溶け、悪夢から戻って来れました。

あとがき


いかがでしたでしょうか。これが約9年前に見た私の怖い夢です。当時の私は歪んだ心を抱えていて、それをひた隠して生きていたので、夢にまで影響が出たのだと思います。皆さんも夢日記、つけてみてはいかがでしょうか?自分の真相心理に触れる良い機会かもしれません。

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祭(まつり)
ライター

祭(まつり)

ワンピースのルフィ、H×Hのゴン、クレヨンしんちゃん、声優の高山みなみさんと同じ5月5日生まれ。おうし座、亥年、男の子の日生まれと待望の男子かと思われたが、生まれたのは病弱な女子だった。生粋の左利き。動物占いは群れを好まない「狼」。ショップ店員に紫色が異様に似合うと過去5回言われたが、本人は深海の蒼色好き。

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