小学校にあった二宮金次郎(金治郎・尊徳)像
「うさぎ追いし かの山 こぶな釣りし かの川♪」みなさんのふるさとの小学校には二宮金次郎(愛称:ニノ)の像がありましたか?背中に薪を背負い、本を読みながら歩く勤勉な少年の模範像です。思い起こせば「夜中に学校に行くとニノが校庭を走っている」などという都市伝説もありましたね。筆者は恥ずかしながら、20代になってからもこの伝説の真偽が気になって、夜中の小学校に行ってみましたよ。結果は……もちろん普通に銅像のままでした。
何をした人?
で、ニノって一体何をしたの?と思ってWikipediaを読んでも、いろいろ書いてあって、なんだかよくわからない。こういうのって情報量が増えることの弊害ですよね。それはさておき、つまりこの人は、江戸時代の終わりごろに生まれて、学校時代は勉学に励み、大人になってからは武士の家来としてお勤めしたそうです。その際に、農民への農業指導のようなことを行い、それが結構うまくいったそうです。明治に入ると、彼の勤勉さを持ち上げることで国民に尽忠報国(お国のために尽く)させようとする政治家が登場しました。つまり彼は政治利用されたわけです。その後ニノ像は建築ラッシュへ。
像が小学校から消えている?
日の丸の旗 二宮金次郎 三光堂盤
最近では「本を読みながら歩く姿を子供達が真似をすると交通安全上、危険である」との観点から、各地で像の撤去が進んでいる模様です。一理ありますね。どうせなら全国の小学校から撤去した像を一か所に集めて並べ、まるで「三十三間堂」のように配列・展示したら、外国人もビックリ仰天の観光名所ができると思うのですが……中途半端な官制クールジャパン戦略よりこちらのほうがよっぽどクールですね。