彼のなにげない日常に刺激を!!
週休2日、平日は7時には帰ってくる。猫と遊ぶ以外なにも趣味がない彼の日常にちょっとしたいたずらや、ドッキリを仕掛けることにした。
悪いイタズラ①彼が夢中になっている推理小説の犯人の名前をトイレットペーパーに書き込んでみた
彼が珍しく小説を読んでいるので、私も自分の世界に没頭できていいなと思っていた矢先の出来事だった。家事の分担は私9:彼1で行っていて、彼の唯一の家事がトイレ掃除だったのだが、彼は使い切ったトイレットペーパーの芯を絶対に捨てないことに私は不満を持っていた。「使い切った人がちゃんと捨てよう。」ということを話し合っても、しばらくするとまたトイレの隅に置いている。苛立った私は彼が夢中になっている推理小説を徹夜で読みあかし、サインペンで犯人の名を書いたあと、「芯を捨てない犯人は・・おまえだ!!」と書き、様子を見た。彼は「トイレットペーパーのアレ、見たよ」と私に話しかけると「発想がすごいね」というので、私はこう答えた。「言いたいのはそれだけか」と。私が伝えたかったのはそういうことじゃないし、ちょっとした復讐は失敗に終わった。
「 着信アリ」を見ているときに着信してみる
「リング」が流行ってすぐ後に「着信アリ」という映画が公開され、非通知の番号から着信があると死んでしまうという邦画を二人で見たときの話だ。私はそこそこ、おそろしかったのだが、彼は「駄作」と途中から猫と遊びながら片手間で見るようになり、せっかくの憩いの時間をなんだと思っているんだこいつは!とムカついたので、自分の携帯に「着信アリ」のかかってくるメロディをダウンロードし、電気を消し、寝る間際に鳴らした。静かだったのでさすがの彼もおどろき、暗いので「た・・すけ・・て・・」と奇怪な動きをして死んでいく演技をする私が怖かったようだ。彼はその日、しばらく眠れなかったようだ。
無言でいちごカレーを出す
仕事でくたくたなのに彼の夕食を作ることにうんざりしていた一番の理由は、彼が料理に対して一言も言わないことだった。リビングのテーブルに座っていれば自動的に料理が運ばれてくるシステムを当たり前だと思っている上に、おいしいとも、まずいともなんの感想もなく、ご馳走様も言わない彼に「なんだこいつ」と思ったので、彼はひょっとしたらあきらかにまずい料理でもなにも言わないかもしれない・・と思い始めた。そこで私は当時、秋葉原で流行っていた「いちごカレー」のレトルトを購入し、なにも言わずに彼に出してみた。すると彼は「ん?」という顔はしたものの、食べ続け、完食した。私も少し食べたからわかるが、いちごカレーは完食できる代物ではない。結果、わかったことがひとつある。あ、こいつ、味馬鹿だわ。