【一生残る傷】担任教師も加わった“集団いじめ”体験談と対処法《小学生編》

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永遠になくならない「いじめ」について


私は小、中学生時代の半分は、いじめられて過ごしていたため、学生時代はあまりいい記憶がありません。当時いじめていた子に似た人間を見かけると、今も胸が苦しくなります。今回はそんな私のどうしようもない暗い過去といじめ対策について話していこうと思います。

いじめられるきっかけ


私が小学3年生のとき、離婚したばかりの母が娘より男に関心を持つことで、私はとても性格ブスな子どもでした。母の男の影響で、男と同じ部屋にいるのも嫌でしたし、クラスメイトの男子にどう接していいかわからなくて、「アイツ変」だと思われたんだと思います。そんな変人の私がクラスのリーダーに目をつけられるまで、時間はそうかかりませんでした。

加速するいじめ


最初はなんとなく、女子に仲間はずれにされる、ということから始まりました。次第に、消しゴムを落として拾おうとすると、遠くに蹴られて「ごめん、気づかなかった」ということをされたり、授業中、黒板から自分の席へ帰る通路で足を引っ掛けられるようになりました。それでも優しい子はいつも通りに接してくれて、それを心の支えにしていました。ですが、そのへっちゃらさが気にくわなかったのだと思います。いじめはさらにエスカレートしていきました。

集団いじめ


しばらくして、なんとなくの仲間はずれが本格的な集団無視に発展しました。こうなると優しい子に話しかけても、他の子に引っ張られて話をしないようになりました。洗ったばかりの体操袋をサッカーボールがわりに蹴り「綺麗にしてやった」と泥だらけの体操袋を返されたこともありました。どうしてここまで発展してしまったのか、全くわかりませんでした。

止まらない暴力


私を見かけたら、必ずなにかされるまでにエスカレートしていったので、いじめの主犯格であるリーダーと、なるべく目を合わさないように気をつけていました。しかしあるとき、リーダーの子分のたくらみに、まんまとはまってしまったのです。子分に通路を通せんぼされたので反対方向に行こうとすると、すぐ後ろにリーダーがいて、ぶつかってしまいました。ヤバい!!と思った私はすぐ謝ったのですが、私を生ゴミを見るような目で見ていたリーダーは、顔を真っ赤にして逆上しました。私の肩や背中に何度も何度も、拳をめり込ませるように、思いきり殴ってきました。あまりの痛さにうずくまると、今度はお腹の辺りに蹴りを入れてきました。「ごめんなさい、ごめんなさい」と何度も謝りましたが、彼の頭は完全にバーストしていて、誰にも止められませんでした。子分たちでさえ恐がっているのがかすかに見えました。「痕に残らないといいな」と思いながら、彼の気が済むまでひたすら耐えていました。

いらない人間


サッカーか何かのチーム分けをするときでした。先生が運動神経の良いいじめっこリーダーと他2名を教壇に呼び、3人に好きな人間を1人ずつ選んでチームを作るように言ったのです。そのとき私は先生のその残酷なやり方に、悪意があるのではないかと思ったほどでした。3人は仲が良い友達、使えそうな人間、人気がある女子の順に選んでいきました。当然のように、私は最後まで残りました。順番からするとリーダーのチームに入るようになっていたのですが、リーダーはそれを知ると「いらない。おまえがもらえ」と隣にいた男子に迫ったのです。「俺だっていらないよ~」と首をふる男子とのやりとりを見た先生が「じゃんけんで負けた人が祭さんをチームに入れましょう」と提案したのです。私は先生の言葉が信じられませんでした。それを聞いたもう1人の男子が「じゃあ俺のチームに入れるよ」と言いました。その瞬間歓声が上がり、彼は英雄扱いされたのでした。私は自分が情けなくて仕方ありませんでした。

我慢しなさい


ある日の体育の授業で校庭に出ている最中、どうしてもトイレに行きたくなり、先生にこっそり「トイレに行ってきてもいいですか?」と聞きました。すると先生は「まだ授業が始まったばかりなのよ。我慢しなさい」と叱り、私がトイレに行くことを許してくれませんでした。怒られたくない一心で必死に我慢していましたが、とうとう限界が来てもう一度行ってもいいか訪ねようとしました。そのとき、クラスメイトがぶつかった衝撃で漏らしてしまったのです。男子は遠くにいたこともあって気づきませんでしたが、女子は汚物を見るような目でヒソヒソ話し、トイレに向かおうとする私を避けるのでした。トイレから帰ると先生は私に「これからは授業の前にトイレに行きなさいね」と言いました。

決定的な出来事


私は辛いことがあっても、絶対に泣かない子どもでした。泣いたら自分がみじめに思えて、自分に負けてしまいそうになったからです。しかし、私はあるとき初めて泣きました。それは、女子クラスメイトとお互いの顔を描くという図工の時間のことでした。私はクラスメイトの顔を丁寧に描写して、自分のなかで最高の出来だと思いました。それがのちに教師の間で話題になり、全国絵画コンクールに出してみたらどうだろう、という話に発展しました。結果的に、学年で他に3人、候補者が挙がりました。そこで誰をコンクールに出すか、みんなの意見を聞きたいと、帰りのHRで話を持ちかけられたのです。私の嫌な予感は的中しました。私以外の3人はどれも良いとみんな口を揃えて言いました。しかし、私の絵を出すことに、みんなは猛反対しました。私はこのとき、もし私の作品だと知らなければ、結果は違ったに違いない、と思ってしまいました。私は、私の絵が不憫になって、思わず泣いてしまいました。するとそれを見た担任の先生が「皆さん静かに。わかり
ました、では祭さんの絵は先生が推薦しておきます」とその場をやり過ごすためにとった行動が、私の心をさらに深く傷つけました。HR後、一人残された私に「泣くのはズルいわよ。あれじゃ公平じゃなくなるじゃない」と叱りました。このとき、先生すら味方になってくれないことに絶望的になったのを覚えています。それでも、この状況をわずか9歳の少女はどうすることもできず、ひたすらクラス替えを待っていました。

いじめる側の心の闇


いじめられてわかったのは、いじめる側にもいじめられる側にも問題があるということでした。殴る蹴るの暴力を受けたとき、それを知った先生に指導室へ呼び出されたリーダーは「そんなことばかりして、友だちいなくなるわよ」と先生に言われました。すると彼はこう言っていたそうです。「友だちなんかいらない。一人になってもかまわない」と。このやりとりを聞いたとき、初めて私は彼のなかにある闇を知ったのです。彼もまた、家庭に問題を抱えている子どもでした。

いじめの対処法


いじめをなくすには、教師や親の介入はとても難しいのが現状です。大人に助けを求めることで「チクリ魔」とされ、大人が見ていないときに、さらにひどくいじめられることがあるからです。なので自分自身がいじめられない体勢を作らなければなりません。一度「人間以下の扱い」の底辺に追いやられると、なかなか這い上がることは難しいですが、いじめる側の人間をよく観察し、相手の機嫌をとるような行動をとるのも、ときには必要だと思います。私は曲がったことが大嫌いで、正しいものは正しい。いじめる奴のご機嫌取りなんて死んでもするか!!という考えの子どもだったので、何をされてもへこたれませんでした。それが逆に「何をしてもコイツは平気」と思われたのだと思います。彼らのうっぷん晴らしのはけ口にならないためには、彼らを認めて、褒めることから始めるのも良いかもしれません。彼らもまた、否定を恐れる子どもだからです

第3者に相談する


私は可哀想じゃない」とプライドが高かった私は、いじめられている事実を誰にも相談することができず、長い間苦しみました。20年前の当時はまだ、「子どもいじめ相談室」なる電話相談の存在を知りませんでした。これは匿名で現在の状況を相談し、アドバイスを聞くというもので、私は当時どうすれば良かったのか、何年か経った後に聞いてみました。すると返ってきた答えが「先生か親に相談するか、保健室に一時身を置いたらどうか」というものでした。相談員の立場からしても、やはり、そう言うしかないという感じでした。考えの範疇でしたから、その答えに多少がっかりしたのを覚えています。しかし、本当に親身になって聞いてくれる姿勢に涙が出ました。「また絶対電話してね。いつでも待ってます」と言われたとき、私の味方がこの世界にまだいるんだ、と思い、救われた思いでした。今、いじめに悩んでる方がいたら、第3者の人間に相談してみるのもいいかもしれません。自分を知らない他人が、客観的に見ても、やはりいじめは残酷なことであり、あなたはなにも悪くないと、再認識できると私は思うのです。

余談


ニッキビぼつぼ~つ♪ぜい肉ぶよぶ~よ♪そ~れがどうし~た♪○○○○(本名)コング~♪」とドラえもんの歌を私の容姿の替え歌で歌っていたいじめグループの1人は、「6年生をふりかえって」という6年生の最後の作文に、私と彼の親友の名前を上げて「二人がいてくれたからとても楽しい学校生活を送ることができました」と作文を読み上げました。私は心底驚いて、それから彼を見る目が変わりました。彼はいじめグループの1人という認識があったから、大嫌いでしたが、よく観察してみると、ただの照れ隠しにも見えました。男女が完全に分かれている小学校生活では、からかうことでしか、つながりを持てなかったのかもしれません。そうした誤解があとから分かることもあると思うので、今、いじめに耐えている方がこの記事を見ているなら、強く、生きていってもらいたいと思います。

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祭(まつり)
ライター

祭(まつり)

ワンピースのルフィ、H×Hのゴン、クレヨンしんちゃん、声優の高山みなみさんと同じ5月5日生まれ。おうし座、亥年、男の子の日生まれと待望の男子かと思われたが、生まれたのは病弱な女子だった。生粋の左利き。動物占いは群れを好まない「狼」。ショップ店員に紫色が異様に似合うと過去5回言われたが、本人は深海の蒼色好き。

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