日本の医療制度は危機的な状況に。。。
日本の国民皆保険制度では患者側の医療負担が2割程度となっていますが、
逆に言えば、医療制度が支えている経済的負担は膨大で、今後この制度が維持することが厳しくなっています。
様々なシステムの工夫によって、医師側、患者側の負担を出来る限り削減し、医療崩壊を避けなければいけません。
Digital Healthがこれから流行する??

VeinViewer Product Demonstration from Christie on Vimeo.
(赤外線を照射して血管映像を簡易的に映し出すVeinViewer. 日本のウシオ電機という会社のアメリカ拠点の子会社が運営。)
また、去年にかけて、Healthcare業界に注目が集まるようになってきました。PCやセンサリングのコモディティ化で、誰でもカスタマイズして使えるようになったことで、その人の身体の情報を様々な形でセンサリングし、ライフログとして健康維持に活用するといった事例が増えてきているのです。

去年のSXSWやCESなどのテック系イベントにおいて、Digital Healthが流行るだろうとも言われていたそうです。
(AOI Pro KOKUSAI Blogより)
医学部生がコンテストを主催!

そこで、昨年、医学部生が中心となり、医療アプリ開発コンテストApplicareが開催されました。
このコンテストは現役の医学部生が主催し、千葉県南房総の亀田総合病院さんをはじめ、様々な業界のメンターさんから協力を
もらいながら、開催されました。

(亀田総合病院さんでの一枚:医療学生ラウンジFacebookページより)
コンテストのコンセプトは、
「利害関係のない学生時代から医療と開発の専門家が組み、
アプリという手段で1つの社会問題を解決する文化を創造する」
です。
既にアプリが商品化中・・!
このコンテストは、7チームが2ヶ月かけて、自分達の案をブラッシュアップし、8月末の最終プレゼンの場で
発表しました。(私も参加しました。)

優勝したのは、flixyという患者さんの薬の飲み忘れを防ぐ(服薬アドヒアランスの向上)アプリを開発した
チームが優勝しました。konashiというICチップが薬を入れるケースに搭載されていて、iphoneと連動して、
服薬の記録をとってくれるというものです。
また、がん患者の痛みを医師に伝える媒体アプリPaintingや救急患者のリアルタイムの状況を知らせるStreaming119
病院施設での待ち時間に診療情報などを閲覧したり、病院案内をすることが出来るアプリiTsunaなどが挙りました。


発表されたアプリのうちのいくつかは既に実用化に向けて現在も進んでいます。医療現場におけるニーズに特化しており、
実用化に至るまで参加者同士で息の長い活動を続けていることもApplicareの特色であるとも言えます。
来年に向けてコンテストのプロジェクトが進行中!

このApplicareは、MacFanさん、@Markitなどの様々なメディアにもとりあげられ、来年も開催するということで期待が高まっています。
興味のある方は、こちらの公式ページを覗いてみて、プロジェクトに参加してみてはいかがでしょうか??
(参考資料)
医療アプリ開発コンテストApplicare2014
医療費削減の切り札となるか?日本初医療系アプリコンテスト(Diamond Online)
applim VS Applicare~学生コンテスト頂上決戦~(Hatch)
IT領域に攻め入る医学生達、医者はIT技術を学び、エンジニアは医学を学ぶ時代(@MarkIT)